ステップ1:コンテンツ生成から始めよう(難易度★☆☆)

まずは、ECサイトにおける要である「コンテンツ」制作から始めましょう。生成AIが最も得意とする分野であり、テキストや画像を中心に、初心者でも手軽に活用できます。

活用例①:商品説明文・カテゴリ説明文の生成

饒舌トークの販売員が不在のECサイトにおいて、商品の魅力を適切に伝える説明文を丁寧に書くことこそが、購入率に直結するいちばんのポイントだと言っても過言ではありません。

いちばん地味で、いちばん面倒くさいところですが、ここで生成AIが大活躍してくれます。

以下のように具体的な情報を盛り込んだプロンプトを使うと、お客様にもわかりやすく、整理された説明文を手軽に書くことができます。

プロンプト例
# 目的: 30代女性向けラウンジスーツ紹介文
- 訴求: オーガニック素材・肌触り・リラックス感
- SEO: 「オーガニック 部屋着」「リラックスウェア」必須
- トーン: 上品で親しみやすい口調
- 文字数: 150〜200字で完結

生成された文章はベースとして活用し、必ず実際の使用感や独自の視点を加えて調整しましょう。

活用例②:読みもの系ブログ記事の下書き支援

「○○の選び方」「使い方」「事例紹介」などのブログ記事はSEO対策にも有効です。

プロンプト例
# テーマ: 赤ちゃんの肌着の選び方
- 対象: 20〜30代の新米ママ
- 構成: 導入→h2×3→各本文300字前後
- トーン: 信頼感のあるやさしい語り口
- SEO: 「赤ちゃん 肌着 おすすめ」「肌着 選び方 夏 冬」

このように出力形式まで指定すると、再現性が高まり、すぐに編集・投稿できる状態に近づきます。

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注意点

AIの文章をそのままコピペするのはNG。Googleの評価が下がる可能性があります。必ずご自身の言葉や経験を交え、オリジナル性を出しましょう。

活用例③:FAQの自動生成(+NotebookLM活用)

お客様からの問い合わせが増えると、FAQページの整備が欠かせません。ChatGPTやGeminiだけでなく、NotebookLMを使えば、社内マニュアルやメール履歴などのPDFやドキュメントを読み込ませ、AIがFAQ候補を抽出することも可能です。

プロンプト例(NotebookLM向け)
# 目的: 問い合わせ履歴からFAQ草案を作成
- 入力: 過去のお問い合わせ一覧
- 出力: Qは簡潔、Aは丁寧に200字程度
- 文体: 自然な日本語、敬語で統一
- 形式: Q/Aのペアを複数件

NotebookLMは、指定した情報に限定して生成AIを使うことができるため、間違った情報になりにくいのが特徴です。また、複数ファイルを横断して要約・分類してくれるため、FAQに限らず「商品比較」「業務フローの確認」にも重宝します。

活用例④:バナー画像・動画の自動生成

CanvaDALL·E、Stable Diffusionなどの画像生成AIを使えば、「夏のセール用バナーを白と水色基調で爽やかな印象に」など、言葉で伝えるだけで画像が自動生成されます。

プロンプト例
# 目的: 初夏セールの爽やかバナー生成
- 配色: 白+水色基調、清涼感重視
- テキスト: 「初夏セール開催中」を中央配置
- 背景: 草花や水の流れモチーフ
- サイズ: 1200×400pxで最適化

動画生成もRunwayなどを活用すれば、プロモーション用の15秒動画が数分で完成します。

画像生成AIは、画像にテキストを入れることが苦手な場合もあります。(特に日本語はうまくいかないケースが多い)生成した画像を元に、CanvaやAdobeのソフトなどを使って仕上げていくと良いでしょう。


ステップ2:1ページ完結のHTML制作に挑戦(難易度★★☆)

次は、生成AIを使って「HTMLページ」を作ってみましょう。ECサイトの中でも、キャンペーンの告知や特集記事などの単体ページ(ランディングページ)であれば、ChatGPTやGeminiなどの生成AIだけで十分構築が可能です。

活用例①:キャンペーンページの作成

プロンプト例
# 目的: 2026年夏セールの特設LP作成
- 配色: ライトブルー背景、中央見出し30%OFF
- 構成: おすすめ商品3ブロックを横並び
- CTA: 各ブロックに「今すぐ購入」ボタン
- 対応: スマホ1カラムのレスポンシブ

生成されたコードをそのままサーバーにアップすることで、即座にページが公開できます。

文章や見た目の調整は必要になりますが、生成AIと何度かやりとりをしながら、調整を加えていくと良いでしょう。

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注意

カスタマイズを行う前に、必ず既存のページやテンプレートのバックアップを取っておきましょう。誤ったコードの上書きで、ページが崩れることがあります。

活用例②:ブランド紹介ページ

ブランドや企業の理念を伝えるページも、生成AIを使って見た目と文章を整えることができます。

プロンプト例
# ブランド: ナチュラルコスメの紹介ページ
- 内容: コンセプト(自然由来・無添加)
- 情報: 沿革(2018年創業/東京発)
- メッセージ: 代表コメント100字程度
- 仕様: 画像配置スペースを含むマークアップ

自社の歩みがまとまっている過去資料を読み込ませたり、社長インタビューなどの録音データを生成AIで文字起こしすると、独自性が高まります。


ステップ3:デザインを調整してみよう(難易度★★★)

デザインの調整には、CSSやJavaScriptの知識が必要ですが、ここも生成AIが支援してくれます。見た目の印象だけでなく、動きやユーザビリティの向上にも繋がります。

活用例①:カラー変更・ブランド配色の反映

プロンプト例
# 目的: 既存CSSをブランドカラーに統一
- 基調色: #7DB9B6(ブルーグリーン)
- 反映先: 背景・ボタン・リンク色
- 配色: コントラストを保ったアクセント追加
- 出力: 差分が分かるCSS修正案

活用例②:レスポンシブ化(スマホ・タブレット対応)

プロンプト例
# 目的: スマホで読みやすい1カラム化
- 条件: 画面幅600px以下で切替
- 調整: フォントサイズを少し大きく
- CTA: ボタンは横幅100%表示
- 出力: CSSメディアクエリ付き

活用例③:画像スライダーやSNS連携

プロンプト例
# 目的: トップの画像スライダー設置
- ライブラリ: Swiper.jsを使用
- 画像: 3枚、3秒ごと自動切替
- UI: 左右矢印+ドットナビ
- 出力: HTML/CSS/JS一式

ステップ4:機能カスタマイズにも挑戦(難易度★★★★)

最後は、ECサイトの「機能部分」のカスタマイズです。商品表示のロジックや、検索条件の細分化なども、生成AIでベースのコードを作ることができます。

活用例①:売れ筋商品ランキング

プロンプト例
# 目的: 売れ筋ランキングをPHP+MySQLで表示
- 集計: Aテーブルから商品IDと購入数
- 取得: Bテーブルから商品名
- 表示: 上位5件、Bootstrapで整形
- 出力: 完成コード一式

活用例②:ランダム表示のおすすめ商品機能

プロンプト例
# 目的: 在庫あり商品のランダム3件表示
- 条件: 在庫ありのみ抽出
- 見出し: 「おすすめ商品」をh2で表示
- 出力: 画像・商品名・価格セット
- リンク: 商品詳細ページへ

活用例③:検索フィルターの実装

プロンプト例
# 目的: 条件絞り込み検索フォームを作成
- UI: カテゴリ・価格帯・在庫のセレクト3つ
- 動作: Ajaxで非同期検索
- 表示: 5件ずつ、ページネーション付き
- 技術: jQuery + PHPで実装
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注意

特にPHPやDB連携を含む機能カスタマイズでは、サイトが正常に表示されなくなる可能性もあります。必ずバックアップを取り、安全な開発環境(ステージング環境)でテストしてから本番公開しましょう。

ステップ5:データ分析・改善提案もAIに任せてみよう(難易度★★★)

ECサイトは「作って終わり」ではありません。アクセス解析や売上データから改善ポイントを見つけ、次の一手を打つことが重要です。

活用例:

  • ChatGPTにGoogleアナリティクスのレポートや売上データを貼り付け、「傾向と改善策をまとめて」と指示する
  • NotebookLMに過去のA/Bテストレポートを読み込ませ、「どのバナーがCV率が高かったか」などを要約させる
プロンプト例
# 目的: 2026年Q4売上データの分析
- まとめ: 週別の売上変化を要約
- 分析: 商品別の傾向を整理
- 評価: キャンペーン効果を検証
- 提案: CVR改善のアドバイスを3つ
TIPS

データを「まとめてもらう」だけでなく、「提案してもらう」ことが、生成AIを活かす最大のポイントです。

まとめ

今回のポイント
生成AIで最初に取り組むべきことは?

商品説明やカテゴリ説明など、テキストの生成から始めると効果が出やすく、運用負荷も低いのでおすすめです。

AIで作った文章はそのまま使っても良い?

そのままのコピペは避け、実体験や自社の視点を加えてオリジナル性を出すのが重要です。

デザインや機能改修はどの段階で行うべき?

基礎的なコンテンツが整った後に、LPやページ構成、機能改善へ段階的に進めると失敗が少なくなります。

生成AIの活用により、ECサイトの構築や運営が「プロだけの世界」ではなくなりました。最初は商品説明文の作成から、次にHTMLページ、デザイン調整、機能カスタマイズ、さらにはマーケティングまで、生成AIが強力にサポートしてくれます。

とはいえ、生成AIはあくまでアシスタントや先輩エンジニアといった立ち位置です。使う我々にもある程度の専門用語は必要です。

また、本気で「売れるECサイト」にするには、顧客体験・UI・SEOなど、経験に基づいたプロのノウハウも欠かせません。

生成AIは万能ではありませんが、小さな部分から活用していくことで、着実に成果につなげることができます。まずは商品説明文やバナー作成など、スモールスタートからはじめてみましょう。

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